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通貨ペア強弱の相関性について

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通貨ペアの強弱について

皆さんはトレードされる際に通貨ペアの強弱、相関関係を意識しているでしょうか。

 

1つの通貨ペアしか監視していない、追っていない、という方もいるかもしれませんが、

他の通貨ペアや商品価格を意識する事でトレードがやり易くなるかもしれません。

 

今回は通貨強弱をテーマにお話ししていきたいと思います。

相関性、逆相関性




FXにおいて相関関係、逆相関関係を活用する際の注意点

相関関係や逆相関関係について理解を深めることで、勝率アップが期待できます。

しかし相関関係、逆相関関係を活用する際にはいくつか注意しなくてはならない点もあります。

 

まず、相関関係はあくまで傾向であるということ。

そして相場は生き物のようであるから相関関係は絶えず変化し続けるということです。

 

そのため、相関関係や逆相関関係は、取引の際にバイアスが掛かっているという認識の元、

あくまでも取引の参考・補助要因とし、様々な情報を考慮して取引をしていくようにしましょう。

相関関係は変化する

相関関係は一定ではなく変化し続けます。

つまり相関関係は一定ではなく、その都度強くなったり弱くなったりするということです。

 

実際にどう活用していくのかをお伝えしたいと思います。

 



例えば、ドル、ユーロ、円の3つの通貨で見ていきましょう。

 

ドル円、ユーロ円上昇>ユーロドル、レンジor下落

 

USDJPY・EURJPY【↑】> EURUSD  (レンジ)or【↓】

 

ユーロ円、ユーロドル上昇>ドル円、レンジor下落

 

EURJPY・EURUSD【↑】>USDJPY = (レンジ) or【↓】 

 

ユーロドル、ドル円上昇>ユーロ円、レンジor下落

 

EURUSD・USDJPY【↑】>EURJPY = (レンジ) or【↓】 

 

概ね上記の動きを見せる事が多いです。

相関性を意識して3つの通貨ペアを見ておくとトレードがしやすくなるわけです。

 

一例を挙げると、

 

ドル円をメインに取引するのであれば、

マップとしてドル円、ユーロ円、ユーロドル、ゴールドの4つを監視して強弱を見つつ取引していくというやり方です。

このように取引する通貨ペアによって相互的に見ていく独自の監視マップを用意しておくとトレードが捗るでしょう。

商品通貨(コモディティ通貨)について

 

商品(コモディティ)通貨とは、原油や鉄鉱石などの商品価格と連動しやすい通貨ペアのことです。

 

投資の世界では、原油や金、小麦などのことをコモディティ (商品) と呼ぶため、資源国通貨のことを「コモディティ通貨」とも言います。

 

代表的な商品通貨は、オーストラリアドルとカナダドルやニュージーランドドル、ブラジルレアル、南アフリカランドなどが挙げられます。

 

資源国通貨の値動きに大きな影響を与える要因のひとつに資源価格の変動があります。

 

商品通貨は商品価格が上昇したときに買われ、商品価格が下落したときに売られる傾向があります。

 

例えば原油価格が高騰すると資源国通貨が買われやすく、結果として資源国通貨が通貨高となりやすい。

そのため商品通貨に投資する場合は商品市場の動向を把握することも大事になります。

 

ちなみにオーストラリアは石油の産出が少なく石炭の輸出が圧倒的に多いですが、

それでも原油価格の変動が強く影響するのは、原油価格と石炭価格は同じエネルギー資源として相関性が高いからです。

 

さらに言うと代表的なオセアニア通貨であるオーストラリアドルとニュージーランドドルは両国の地理的関係は隣り合っており

経済の連動性が高いため両国通貨には高い連動性があります。

 

先の相関性の話で言うと、正相関の代表例はAUD・NZDの2つが挙げられます。

オセアニア通貨について



豪ドルとNZドルのことをオセアニア通貨といいます。

 

どちらも先進国通貨の中では相対的に金利水準が高いことが多いということで個人投資家などに人気の高い通貨となっています。

 

豪州、NZともに中国が最大の輸出先である点も共通しており、両国ともに輸出を通じて中国経済の影響を受けやすい構造になっており、

どちらも資源国通貨と言われていますが、本当の意味での資源国通貨は豪ドルだけです。

 

したがってオセアニア通貨を売買する際には中国の経済指標や、中国を巡る政治動向をチェックしておく必要があります。

 

ただし1点注意が必要で、ニュージーランドは酪農業が主要輸出産業であり、全輸出の3割弱を酪農製品が占めています。

そのためNZドルは原油など資源の価格だけでなく、乳製品といった農産物価格の影響も受けやすいという特徴があります。

 

豪ドルとNZドルの連動性の高さの背景には単に「資源国で高金利のオセアニア通貨」というイメージだけでなく、

経済・物価・金融政策において連動性があることが由来しています。

 

実際にチャートを見ると、近しい動きをしていることからも連動性があるのをご理解頂けるかと思います。

つまり相関性があると言えるでしょう。

 

それらに関連して冒頭の話で言うとAUD/NZDはレンジを形成しやすいと言えます。

 

そのため前回の記事で紹介したハーモニック短期売買EAはショック相場による急騰・急落の影響を受けにくく、

レンジを形成しやすいからAUD/NZDで稼働させていたという背景があります。

 

どの通貨ペアで取引するかによって見ていくべき情報、注意を払う分野というのも変わってきますので、

トレードをする際は上記の事柄を念頭に置いて監視していきましょう。

相関係数の見方

下記サイトのように5分、1時間、4時間、1日ごとの相関係数表を公開しているサイトもあります。

 

https://www.mataf.net/en/forex/tools/correlation

 

80%以上の高い数値の相関数値の場合、近い動きを見せる

逆に-80%以上の高い逆相関数値の場合、反対に動く

数値が60%以下/-60%以下の場合は、近い動きもせず、逆相関性もない動きをする。



出典:Mataf

また、こちらの通貨インデックスでは為替レートを追跡することで、通貨全般の価値変動を見る事ができます。

 

0%を基準として、外国為替全体における通貨の相対的な価値の変化が表されていて、

流動性のある主要通貨で利用可能です。



出典:Mataf

 

例)

ドルが下落して、ユーロが上昇またはレンジで推移し、

対してユーロが上昇して、ドルは横ばいで推移するとします、

 

これらの結果はEUR/USDの上昇を指しますが、通貨ペアの値動きはこの場合ユーロとドルの両通貨ペアだけではなく他の通貨の変動によっても左右されます。

Currency indexを使えば、通貨自体の独立した強弱を把握できるので通貨強弱の分析に役立ちます。

 

是非これらも意識の上で自身のトレードマップを制作してみると良いでしょう。

まとめ

下記通貨が上昇する場合は、EUR/USDがレンジか下落。

  • USD/JPY
  • EUR/JPY

基軸通貨がオセアニア通貨なので基本的に同じ方向に進む。

  • AUD/JPY
  • NZD/JPY

AUDが上昇するとNZDも上場する

AUDが下降するとNZDも下降する

 

逆相関の例として、

USD/JPYとGOLD(XAU/USD)

つまりドルが上昇するとXAU/USDは下落する傾向にある。

執筆者紹介

投資家

369(みろく)

投資歴9年(為替・株・商品先物) フィボナッチを活用したトレード手法に長けており、ハーモニックパターンを用いた分析を得意とする。 投資後進国の日本、健全な資産運用をしていただくためにトレードのプロとしてサポート。ナレッジの少ないハーモニックパターンを扱うトレーダーとして国内で普及させる事が目標。
投資歴9年(為替・株・商品先物) フィボナッチを活用したトレード手法に長けており、ハーモニックパターンを用いた分析を得意とする。 投資後進国の日本、健全な資産運用をしていただくためにトレードのプロとしてサポート。ナレッジの少ないハーモニックパターンを扱うトレーダーとして国内で普及させる事が目標。

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