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FXの自動売買と裁量は同時に取引できる?口座はどんなふうに管理すればいいの?

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自動売買と裁量では口座は分けるのが基本

管理が面倒だからといって、裁量トレードと同じ口座でEAを動かしていませんか? 

裁量トレードと自動売買では、同じFX会社でも口座を分けて運用した方が色々と都合がよく、おすすめです。

それぞれの収支がひと目で把握しやすい

FX口座を裁量トレードと自動売買で分けて運用する大きなメリットは、収支がひと目で把握しやすくなることです。

それぞれの口座が日次、週次、月次でどのくらいのリターンを出しているのかを、アプリや口座履歴からすぐ把握できます

 

同じ口座で裁量トレードをしながら自動売買を動かすと、今自分が勝っているのか負けているのか、裁量トレードと自動売買のどちらが勝っているのかを把握することが難しくなります。

今持っているポジションが裁量トレードによるものか、EAによるものかも間違えやすくなるので、ポジション管理の観点でも取引口座は分けたほうが賢明です。

証拠金不足や強制ロスカットの可能性

同じ口座で裁量トレードをしながらEAも稼働させると、証拠金不足やそれに伴う強制ロスカットを誘発してしまう危険性があります。

 

本来、リスク管理の観点では口座内の資金に対して損切りの金額やロットサイズを決定しますが、EAが気づかないうちにポジションを持っていて裁量の証拠金が足りなくなるケースや、逆に裁量トレードによってEAの証拠金を圧迫する場合も考えられます

 

正しい損切りの金額やロットサイズの決定を行う上でも、口座内の資金は裁量トレードとEAで分けて運用したほうがミスが起きづらく安全です。

操作ミスや意図しない損切りの原因になる

EAによって作られたポジションは、EAによって決済されるべきですが、裁量トレードと同じ口座で自動売買を動かしていると、EAが保有したポジションを誤って手動で決済してしまう危険性があります

こうした裁量によるEAのポジションの操作は、本来の成績とのズレが生じる原因となります。

 

くわえて、ポジションをすでに持っているかどうかを条件としているEAの場合は、裁量トレードによってポジションが決済されたことによって誤動作を起こし、新たにポジションを持ってしまったり、本来持つべきではない場所でポジションを新たに保有してしまう危険性もあります。

こうした本来意図しない動作は、大きな損失につながるリスクもあるため、運用口座を分けることで事前にミスを防ぐことが大切です。

同じFX会社の別の口座を使う場合

裁量トレードと自動売買で口座を分ける場合、同じFX会社で複数の口座を作成するのが簡単です。

資金の移動がスピーディで手間がない

MT4の自動売買に対応しているFX会社では、複数の口座を作成して証拠金を分けて管理できるようになっているのが一般的です

同じFX会社間であれば、資金の移動はウェブ上などから行うことができ、タイムラグもないため便利です。

 

あらかじめ裁量トレードと自動売買で別々に資金を設定しておき、その上でさらに複数の手法やEAごとに資金を分割するといった処理もスムーズに行えます。

 

異なるFX会社間で資金を管理する場合は、資金の移動にタイムラグが生じるほか、入出金の際に手数料がかかってしまう場合も…。

最初は同じFX会社の口座で、資金を分けて運用してみましょう。

残高の把握や税金の処理が簡単

複数のFX会社に資金を分けていると、どの口座にいくら入っていたのかを瞬時に把握するのが難しくなります。

A社は裁量トレード、B社は自動売買というふうに役割を決めておけば管理がしやすいですが、複数の業者で自動売買を分けて運用する場合などは、それぞれの性質や目的を理解する必要があるため上級者向けといえます。

 

さらに、複数のFX会社で裁量や自動売買を行った場合、損益の計算や税金の処理に手間がかかりやすくなります

資金量が十分にあり、明確な目的を持ってFX会社を使い分けるのでなければ、まずは一つのFX会社で運用するほうが簡単です。

異なるFX会社の口座を使う場合

ここまで一つのFX会社で複数の口座を使い分けるやり方をおすすめしてきましたが、異なるFX会社の口座を使う場合にもメリットがあります。

より有利な条件の口座を選べる

FX会社によってスプレッドやスワップポイントといった基本的な取引スペックはもちろん、約定速度や取引時間などの多岐にわたる細かい違いがあります。

こうした違いを十分に理解したうえで、取引手法に応じてFX会社を使い分けることができれば、一つのFX会社だけで取引するよりも高いパフォーマンスを狙えます

 

例えば、スキャルピングのような小さな値幅を狙うトレード手法では、スプレッドの狭さが長期的な損益に大きな影響を与えます。

ブレイクアウトのような値動きの激しい時間帯を狙う場合には、スリッページの小ささや約定速度が重要になります。スイングトレードでは数日から数週間にわたってポジションを保有するため、スワップポイントの違いも無視できません。

 

こうしたFX会社ごとのスペックの違いにくわえて、裁量トレードをする場合にはウェブサイトやアプリの操作性も重視したいポイントです。

MT4を使う場合には、どのFX会社でも操作性は同じなので、純粋な取引スペックで選んでも良いでしょう。

ただし、一般的にMT4対応業者のスプレッドは裁量トレード向けのFX会社よりも広い傾向があります。

資金の移動や税金の処理は面倒になる

前述のとおり、複数のFX会社で取引すると、資金の移動に時間がかかったり手数料をとられたりするデメリットがあります。

特に少額での運用の際には、裁量トレードやEAを動かすための十分な資金を確保できなくなるケースもあるため注意しましょう。

 

そのうえ、最終的な損益計算や税金の手続きは煩雑になりやすいです。

それぞれのFX会社の損益を通算して申告する必要があるので、必要以上に多くのFX会社で取引するのは控えたほうが良いでしょう。

口座管理がしやすいおすすめFX会社【3選】

MT4に対応していてEAによる自動売買ができるFX会社を3つ紹介します。

FXTF(MT4対応)

https://www.fxtrade.co.jp/

 

業界でも最狭クラスのドル円スプレッドで、有利な環境での取引が可能です。

オリジナルのインジケーターも複数使えるので、トレードに活用できます。

外為ファイネスト(MT4・MT5対応)

https://www.gaitamefinest.com/

 

安定したスプレッドと約定速度を持つ、おすすめのFX会社の一つです。

CFDには対応していませんが、主要な通貨ペアを網羅しており、一般的な裁量トレードや自動売買の運用には十分なスペックです。

OANDA証券(MT4・MT5対応)

https://www.oanda.jp/

 

スプレッドが狭いのはもちろん、MT4で取引できるFX以外の銘柄も充実しており、選択肢が豊富です。

オーダーブックやインジケーターなど、周辺の取引ツールが充実している点も見逃せません。

執筆者紹介

FX情報誌『外国為替』編集長

鹿内 武蔵

FX情報誌『外国為替』編集長 投資専門ライター&編集者集団、株式会社tcl代表取締役
FX情報誌『外国為替』編集長 投資専門ライター&編集者集団、株式会社tcl代表取締役

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