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MT4でFXの自動売買をするなら国内業者か海外業者か?

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MT4でFXの自動売買をするなら国内業者か海外業者か?

 

国内にも海外にもMT4が利用できるFX会社があります。

 

MT4で自動売買を行う際は、国内業者と海外業者のどちらを利用するのがよいのでしょうか?

 

この記事では、国内業者と海外業者のメリットとデメリットを取り上げて解説します。

 

海外業者を利用するメリットもあるにはありますが、法的に認められていない仕組みとなります。

 

海外業者の利用は、何が起きても自己責任であることを肝に銘じてください。

金融庁は海外FXとの取引に対し注意喚起

金融庁は日本の登録事業者であるFX会社以外の業者、
すなわち海外FX会社との取引については、取引を行わぬよう注意喚起しています。

 

“日本で登録を受けずに金融商品取引業を行うことは違法です。”と言い切っています。

https://www.fsa.go.jp/ordinary/kanyu/20090731.html
(参照:金融庁)

海外FX会社の利用は後述する出金リスクもありますが、
大前提として金融庁が違法として注意喚起しており、国内投資家が海外FX会社を利用することをおすすめできません。

 

この点は最初の段階で充分認識しておきましょう。

国内MT4業者を利用するメリット

国内MT4業者を利用するメリットとしては、以下があげられます。

 

・国内登録業者であり安心して取引できる
・スプレッドの狭さ
・一律の税金

①国内登録業者であり安心して取引できる

国内でFX事業を行うためには、金融庁に登録する必要があります。

 

金融庁の登録に際しては、
顧客資産の分別管理の徹底(万が一FX会社が潰れても、顧客の資産は守られている)や資本の充実などが求められます。

 

厳しい条件が定められており、国内で活動するFX会社での取引なら、
入金した資金が知らないうちになくなっていた、入金後に取引して増やした資金が出金できない、という心配はありません。

 

またイザという時は金融庁に相談することもできます。

 

国内MT4業者の利用なら安心して取引できる、というメリットがあります。

②スプレッドの狭さ

日本はFX会社間の競争が激しく、USD/JPYなど多くの通貨ペアでスプレッドが1pips以下となっています。

 

しかし海外FX業者は、日本ほどスプレッドが狭くありません。

 

海外FX業者でも、USD/JPYやEUR/USDなどのメジャー通貨ペアは、1pipsを下回るスプレッドとなっているケースがあります。

 

しかし、EUR/JPYを始めとするクロス円通貨ペアなどは、1pips以上が通常です。

 

裁量取引及び自動売買に関係なく、スプレッドは取引のパフォーマンスに直結します。

 

スプレッドを考えれば、海外業者よりも国内業者を選ぶべきでしょう。

③一律の税金

国内業者を利用した場合、FXで得た利益に課せられる税金は一律20.315%です。

 

どれだけ利益を上げても、この数字は変わりません。

 

しかし海外業者で取引すると、以下の累進課税が適応されます。

 

課税所得金額:税率:税率内訳
195万円以下:15%:所得税5%+住民税10%
195万円超~330万円以下:20%:所得税10%+住民税10%
330万円超~695万円以下 :30%:所得税20%+住民税10%
695万円超~900万円以下 :33%:所得税23%+住民税10%
900万円超~1,800万円以下:43%:所得税33%+住民税10%
1,800万円超~4,000万円以下:50%:所得税40%+住民税10%
4,000万円超~:55%:所得税45%+住民税10%

 

利益金額が330万円を超えると海外業者の利用は不利になります。

 

FXで大きく利益を上げたいなら、国内FX会社の利用が有利です。

国内MT4業者を利用するデメリット

国内MT4業者を利用するデメリットとしては以下があげられます。

 

・レバレッジは25倍まで
・投資資金以上の損失となる可能性

①レバレッジは25倍まで

国内のFX業者は金融庁の規制により、レバレッジは25倍までに規制されています。

 

裁量取引の際はそれほど不便に感じない面があります。

 

しかし、MT4の自動売買で複数のEAを利用する際に、
複数のポジションを持つと、レバレッジ25倍はすぐにロスカット水準に達する可能性があります。

 

なお、法人口座を開設すれば、個人口座より高いレバレッジで取引ができます。

海外MT4業者を利用するメリット

海外MT4業者を利用するメリットとしては以下があげられます。

 

・25倍を超えるレバレッジで取引可能
・入金ボーナス
・ゼロカット

①25倍を超えるレバレッジで取引可能

国内FX業者は、金融庁の規制によりレバレッジは25倍以下に制限されています。

 

しかし、海外FX業者は金融庁の規制の範囲外です。

 

よって海外FX業者は、レバレッジ50倍、100倍など高いレバレッジでの取引が可能です。

 

レバレッジが高まれば、それだけハイリスク・ハイリターンとなります。

②入金ボーナス

多くの海外FX業者は口座開設後に入金すると、
入金額に加えて別途証拠金として利用できる金額が加算される入金ボーナスを提供しています。

 

入金なしでも口座開設のみでボーナスを提供する事業者もある程です。

 

入金ボーナスの存在により、投資家は入金額以上の取引が可能になります。

 

例えば10万円の入金に対し半額が加算された場合、15万円分の取引が可能になります。

 

入金ボーナスを加えた金額で取引することで、資金増加のスピードを加速させられる可能性があります。


入金ボーナスは海外FX業者の独自サービスであり、海外FX会社利用の大きなメリットです。

 

ただし、入金ボーナスサービスを行っていない事業者も存在するため注意が必要です。

③ゼロカット

ほとんどの海外FX業者は、ゼロカットシステム、といわれる入金金額以上に損失が生じないシステムを導入しています。

 

ただ、これは損失補填にあたる行為であり、日本の法律では禁じられています。

海外MT4業者を利用するデメリット

国内MT4業者を利用するデメリットとしては、以下があげられます。

 

・出金リスクの存在
・スプレッドが広い

①出金リスクの存在

国内FX業者は、金融庁の登録事業者です。

 

しかし海外FX業者は金融庁の管轄は及んでおらず、様々な事業者が存在します。

 

一見健全な業者のように見えても、詐欺的な業者が存在するため注意が必要です。

 

よって、海外FX事業者は投資資金を入金しても出金できない、という出金リスクと隣あわせです。

 

海外FX業者はどんな業者であっても、本社などを見に行けないので正体が分かりません。

 

海外FX業者には出金リスクがある、と認識した上での利用が必要です。

②スプレッドが広い

FX会社間の競争が激しく、スプレッドが非常に狭い日本の環境に比べると、
海外FX業者のスプレッドは特にクロス円通貨中心に広いと言わざるを得ません。

 

高いレバレッジの取引が可能でも、
スプレッドにより利益が出ない、という可能性が否定できません。

 

特に短期取引になるほど、広いスプレッドは不利に働きます。

 

国内FX業者に比べスプレッドが広い海外FX業者の利用は、
国内FX業者なら勝てるEAであっても、海外FX業者で利用すると最終的にマイナスとなる可能性が否定できません。

まとめ

国内FX会社、海外FX会社、いずれの利用もメリットとデメリットがあります。

 

ただし海外FX会社の利用については、金融庁が注意喚起を行っています。

 

よって、特に初心者は基本的に海外FX会社の利用は避けるべきです。

 

海外FX会社の利用は、リスクを充分認識し対策も取れる中級者以上が利用の対象です。

 

また中級者以上であっても、金融庁が注意喚起を行っているという、リスクを充分踏まえた上での利用が必要といえるでしょう。

執筆者紹介

FX情報誌『外国為替』編集長

鹿内 武蔵

FX情報誌『外国為替』編集長 投資専門ライター&編集者集団、株式会社tcl代表取締役
FX情報誌『外国為替』編集長 投資専門ライター&編集者集団、株式会社tcl代表取締役

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